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ほんとにあった怖い話(風水編・前編)

これは私が経験した実話です。


私が結婚して間もない頃、あるアパートに移り住みました。

そこは二階建てメゾネットタイプの部屋が8部屋並ぶ、長屋のようなアパートでした。

そこに私と妻、1歳の長男の3人で住み始めたたのですが、そこから奇妙な事が起き始めたのです。

最初は些細なことでした。 妻との喧嘩が絶えなくなったのです。

妻とは出会ってから結婚するまで一度も喧嘩をした事がなかったのですが、ここに越してきてからというもの、毎日のように喧嘩をするようになったのです。

これだけなら新婚によくある事と済ます事ができたのですが、事態はより不可解な事になっていくのです。


次に起きたのは、よく物が壊れるという現象でした。

家電も壊れましたが特にPC関係が多く、私のノートPCはクラッシュし妻のスマホ画面は割れて直した直後にまた割れるなど、とにかく修理や買い替えなどで出費が絶えませんでした。


またこの頃から、マイホームの夢を実現するべく私の土地探しとハウスメーカー探しが始まったのですが、どうしても土地が見つからないのです…。

その頃本命にしていたハウスメーカーにお願いして色々な土地を紹介してもらったのですが、気に入った土地があっても決める直前に他の人に先を越されて取られてしまったり、良いと思った土地もよくよく調べると地盤改良や、その土地までに水道管や電気を自分で引かなけれならなかったり、私道を作らなければならないなど、家を作る以前に莫大な費用がかかる事がわかったり、土地に遺跡があったりなど、頓挫した土地は片手に余る数を数えました。

そしてついに事件が起きるのです。

最初は長男の奇妙な発言からでした。

「あーちゃんが上にいるよ。」


この頃長男は保育園に通っており、この「あーちゃん」は保育園の友達の誰かのことを話しているのだと思っていたのです。

ところが保育園に聞いてみても、「あーちゃん」と呼ばれる園児は保育園に在籍していないことがわかり、改めて長男に「あーちゃん」について尋ねると、どうやらそれは


「我が家の二階や天井にいる女」


だと言うのです。

もちろん我が家には私と妻、長男以外いるはずがなく、どうやらこれは「目に見えない存在」のようだと思いはじめた頃、私の身にさらなる事件が起きたのです。

ある日、私が寝室で寝ていたところ、午前3時頃に突然目が覚めたのです。

私は一度寝てしまえば朝まで目を覚まさないタイプなので珍しいな、と思う間も無く、私の足元にある「影」に気が付いたのです。

「影」の姿形はハッキリ見えた訳ではなく、人型のようにも見えましたがいまだに定かではありません。

そこで私は反射的にその「影」に蹴りを繰り出しました。というのも私は根っからの武術家で蹴る殴る斬るが身に染み付いており、考えるより先に蹴りが出ていたのです(笑)。 次の瞬間には「影」はかき消えてしまい、そこには何もありませんでした。


それから数ヶ月、あれは自分でも夢だったのではと思っていた頃に、思いもよらない出来事が起きました。

それは妻からの突然の報告でした。


「昨日寝てるパパの上に男がいたよ。」


どういう事か詳しく聞いてみると、妻が深夜急に目を覚ましたところ、寝ている私の上に「男」が立っているのが見えたそうです。

何事かと見ていると、その「男」が段々しゃがんでいき私の上に正座したのだそうです。

そこで妻がまばたきをした次の瞬間、その「男」は見えなくなったとのことでした。

実はこの夜、普段とても寝付きのいい私が、すさまじい寝苦しさで深夜まで何時間もの間、寝付けないでいたのです。

この話を聞いて寝付けなかった理由がわかり合点がいきました。


この一件で、どうやらこの家には家族以外の住人が少なくとも2人いるようだという結論に至りました。

「あーちゃんという女」と「影の男」 彼らは何者なのでしょうか…?


後編へ続く

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